今日は終戦記念日ですね。また、今年は節目となる八十年となります。
私はとあるきっかけから、現在も戦争状態にある国でビジネスを通じた支援を行っています(諸事情から公開はできませんが)。
戦争というものを身近に感じている事情があり、遠い昔の歴史ではなく、リアルな社会課題として認識しています。
一方の日本でも、最近は、外国人を排斥する動きや、日本も核保有国になるべきだ、、といった極端な主張も見かけるようになりました。
戦争の悲惨さを訴えることも非常に大切ですが、そればかり強調されて「なぜ」の部分が置き去りにされると、戦争解決の手段を見つけることにはつながらないと考えています。
では、なぜ日本は無謀な戦争に突入したのか?、そのWHY?について向き合ってみました。
かなり昔に読んだ本で、『失敗の本質』という書籍があります。
有名な本なのでご存じの方も多いと思いますが、第二次世界大戦での日本軍の敗因を、組織文化や意思決定の欠陥から分析した名著です。
次のように、様々な角度から日本軍の問題点を明らかにしています。
【短期決戦志向と長期戦略の欠如】
日露戦争で、短期間で戦果を上げて講和した成功パターンが、短期決戦への過信を生んだ結果、長期戦に必要な経済力・生産力・補給体制の準備を軽視した。
【定量的分析より精神主義を重視】
戦力差や資源不足を客観的データで直視せず、「精神力で補える」と考え、組織としてリスクや損害の見積もりを避ける傾向にあった。
【外交より軍事を優先する体質】
国際関係や経済制裁への対応策よりも、軍事的手段での解決を重視し、アメリカとの開戦回避のための柔軟な交渉姿勢が不足していた。
【組織の硬直性と現場の声の軽視】
前線や現場からの「長期戦は不利」「補給が困難」という報告が上層部で無視され、意思決定は限られた人物に集中し、異論を排除する文化だった。
【リスクと成果のバランス感覚の欠如】
戦争目的と手段の整合性が取れておらず、「勝っても目的が達成できない」構造的問題から、真珠湾攻撃で戦術的成功を収めても、戦略的にはアメリカの戦意を高める結果となった。
…いやあ酷いものですね、、ビジネスにも通じる教訓が多く含まれていますので、読んだことない方はぜひ手に取ってみてください。
しかし、戦争の発生は組織論だけで説明できる話でもなく、当時の大衆の空気が、その方向性を後押ししたことも非常に大きいと思います。
日露戦争の勝利は「大国にも勝てる」という国民的自信を生み、新聞や雑誌は部数を伸ばすために軍の発表をそのまま大きく報じ、開戦を肯定する世論が形づくられたと言います。
そして、学校教育や青年団活動では、忠誠と自己犠牲が美徳として教え込まれ、異論は“非国民”として排除される。
経済不況の中で、短期的な戦争景気を期待する声も高まり、軍部・メディア・大衆が互いに支持を強化し合う循環が出来上がっていくわけですね。
これは80年前の社会情勢ですが、2025年の現代でも、先の参院選ではSNSで支持を広げ、過激な党が票を伸ばしたことなどがあり、とても危険な傾向が出てきているな、、と感じております。
周りの意見や空気に流されず、自分の頭で「WHY?」を問い続け、時には「NO」を言える勇気を持つことが大事ではないかと、この節目の日に思ったのでした。
